Aさんの親戚の重信くん
(二十歳・大学生)が最近若さ故の暴走か、日本に革命を
起こしたいとか言い出し始める。これは
重症だと判断したAさん、
いつものパターンで大宮ソニックシティへ。
Aさん「こいつは僕の親戚筋にあたる大学生の重信くんです」
重信くん「どうも初めまして、
革命戦士です」
ナントカマスター(以下ナマ)「革命戦士って、最近流行ってるアニメとかゲームかいな?」
重信くん「違いますよ、今の日本は腐っています。
なので革命を起こし、日本と世界を良くするために日夜戦い続ける戦士です。
我々の戦いは多岐に及びます。掲示板での荒し、煽り、自作自演、
個人ブログの炎上、ツイッターを使った工作、MMOでフレンドコードを交換する事による
相互連絡、戦士同士の交流は
ネット麻雀、全て革命を起こすためなのです」
ナマ(Aさんの方を見ながら)「ていうか、オマエの周りってこんなんばっかしか。
この前も
すき家の陰謀がどうのこうの言ってるオッサンの話もあったよな」
Aさん「何でこんなのばっかりなのか僕もわからないっす」
重信くん「Aさんから話は聞いていますが、マスターにはスピリチュアルな観点から
僕の革命を手助けして頂きたいのです。」
ナマ「いや革命も何もさ、既に君の革命は実現しとるよ。
問題は君自身がそれに抵抗しているという事や。
”日本に革命が必要”という認識・知覚があるっつーのはそれを意味している」
重信くん「言ってる意味がわかりませんけど」
ナマ「つまりね、君が”革命が必要や”って思うことで君の生活や世界は
成り立つわけやろ。もしその”革命が必要”って思いが消えたら君の自我は
存在意義を失うわな。だからあらゆる知覚や認識は自我の抵抗なんよ。
君の自我は消えたくないわけ、消えたくないから必死に抵抗しとるわけや。
結果としてありとあらゆるものを君(自我)は認識するやろ、消えたくないからな。」
重信くん「革命が既に実現しているっつーのはどういう事ですか?」
ナマ「”革命が必要”って抵抗が消えれば自ずと”革命が成功した”状態に
移行するやろ。ただし抵抗が消失してるから革命が成功したと感じる自分も
居ないし、それを
喜ぶ自分も居なくなってるけどな。
あんまりこういう言葉使いたくないけど願望が実現した世界なんてのは
すぐ側にある、ただ猛烈な抵抗によって見えなくなっとるだけや。
そして
猛烈な抵抗をしているのは皮肉にも君自身や」
重信くん「抵抗を無くすためにはどうすれば良いんですか?」
ナマ「抵抗を無くす云々自体も抵抗や。思考でどうこうする以上、全ては自我の抵抗に
利用される。なのでそれを逆手に取ってガンガン抵抗しろ。
壁に何度も当たれば、壁がぶつかってきているのではなく、自分がぶつかりに行っている
事がわかるはずや」
重信くん「なるほど、じゃあ今日からより一層革命闘争に精進します。
まずは国家の犬である警察を馬鹿にするために、大宮警察の前で立ちションしてきます」
Aさん「いやー、何か微妙に勘違いしてる気がするんだけど」
ナマ「いや、彼は結構いい線行っとるよ。取りあえず行動してみるっつーのも
自我の抵抗にぶつかりに行くから方法論としては間違っちゃいない。
まあお巡りに職質食らって終わりやろうけど、ショボイ革命やな」
前回と前々回の記事がちょっとわかりづらいので、今回はAさんに登場してもらって
少し角度を変えて書きましたが、矛盾しているようですが
「全て自我の抵抗」である事さえ
わかれば何をやっても良いのであります。
あくまで
「自我の抵抗」であって、あなた自身は抵抗そのものからは離れているからです。
つまり常に真実の自分は、今ここに在るものなのです。
ちなみに今回登場した
「重信くん」の元ネタが一発でピンと来た方は
かなりお年を召されている方かもしれませんね。
まあ結構ブラックジョークになってしまうかもしれませんが、取りあえずネタキャラという事で
御了承下さい。
PR