「私は子供の頃は貧乏な家に育ったので、結婚してからは子供に同じ思いを
させたくない一心で働いてきましたが、どうしても子供の頃の貧困への不安が消えない、
どうすれば良いのか」的な内容のメールを頂きました、ありがとうございます。
これは重要な示唆を含んでおります。
まず、この方が御家族のために働いておられるのは非常に素晴らしいです。
私はこのような方を本当に尊敬します。
しかし気になるのは、この方が仕事をされる動機として
子供の頃の貧困をメインに挙げている点です。
何故、わざわざ貧乏だった頃を引っ張り出して、それに振り回されるのでしょうか。
現在の自己を形作るパーツとして”貧乏だった頃”を採用してしまえば、
ずっと貧乏アーマーがくっついたままになってしまいます。
ガンプラ作ってて何故かアーマーの部分をザクにしたら、
いつまで経ってもザクガンダムなのは当然なのであります。
ですから何かを採用しなければ自己というものは存在しないのだ・・・だと
いつものパターンになってしまうので、ここはそれを逆手に取って、
何か
他の事をパーツとして採用すれば良いと思うのですよ。
例えばお子さんが産まれた時とかをパーツにして
「子供が産まれた時の
嬉しさをずっと持っていたい一心で働いています」だと、これだけで
何かカッコイイガンプラになるではないですか。
一瞬でダサいガンプラが、イケてるガンプラになれるのであります。
つまり自己が完成するには過去の記憶でも何でも良いですが、
とにかく色々引っ張り出して来ているという事なんですよ。
そして引っ張り出して来たものを真実として採用しているわけですね。
「私はとても不幸だ」という人は「昔、親に殴られたから」とか「友達に裏切られたから」
とか「彼女にこっぴどく振られたから」とかを色々採用して、ゴテゴテの不幸ガンダムに
なってしまっているのです。不幸ガンダムを作るにはどのパーツが最適だろうか、を
記憶だの過去のトラウマだの未来への不安だのを漁って引っ張り出して来ているわけですね。
不幸ガンダムを作りたいならいくらでも作れますが、それは苦しいですとか
訴えるぐらいだったら、何となく嫌な記憶とかを採用しないで、良い事だけ採用してしまえば
良いじゃないですか。別に何処からも苦情とか来ないですし。
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