読者の方から
「何がエゴなのかわからない」というメールを頂きました。
以前、エゴは寝ぼけている状態に近いと書きました。ですから寝ぼけから
目覚めればエゴは消えてしまいます、寝ぼけているからエゴが存在するかのように
感じてしまうわけです。
つまりエゴは
存在するようで存在していないものなのですが、
いきなり寝ぼけから起きましたサヨウナラとはいかないでしょうから、
最初のうちは少々乱暴なやり方ですが、
全部エゴだとしてしまえば良いのです。
朝起きてあくびをするのもエゴで歯磨くのもエゴ、朝刊もエゴで歩いているのもエゴ、
とにかく自分が
「知覚している」こと全部を、エゴだと認識してしまうのです。
毎日クソ暑いのもエゴで冷房の風もエゴです。
「どいつもこいつもエゴだ!」と
ビシバシレッテルを貼りましょう。レッテルを貼りまくると、単なるリンゴでも
「これは僕のリンゴをかじったネズミを捕まえた猫の
尻尾を踏んづけた犬が切ったノコギリを持っているオジサンのリンゴ」であると
延々とレッテル貼りが続きます。
レッテルを貼りまくったら、今度は一旦剥がしてみましょう。
そうすると、リンゴに対し
「これはリンゴ」で終わりです。さらにリンゴという名前や
果物だという概念を外せば(つまりさらにレッテルを剥がせば)
「これは赤い何か」ですし
もっと剥がせば
「これは何か」になります。
さらに剥がせば、「何か」すら消えてしまいます。
つまり となります。
「何だこの空白は?」と思ったかもしれません。
しかし何故何も無く、何の概念も無い「空白」を認識できたのでしょうか、
それは
空白を空白と認識する存在がいるからです。空白は空白と認識できる存在がいなくては空白足り得ないのです。
その存在こそが本当のあなたであります。
探しても見つかりませんが、確かに「そこに」居るのです。
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